— 10mmデュアルマグネットDD × デュアルチャンバー/“低域主導のしなやかV”で見通すギア意匠シェル —
https://hamuchan777.hatenablog.com/entry/kbear/tourbillon-pro-review

本レビューは、KEEPHIFI(@hulang9078)様より提供いただいたサンプルに基づく実機レビューです。提供元の依頼内容とブランド公称に配慮しつつ、実機から得た使用感を率直に記載します。
KEEPHIFIは、人気オーディオブランドのイヤホン・ケーブル・アクセサリを扱う専門ストアで、「Spend Less, Enjoy Hi-Fi(手頃に、Hi-Fiを楽しむ)」を掲げ、入門〜中価格帯を中心に幅広い製品を展開。定番から新興ブランドまで取り扱いが広く、リリース初期から国内向けの情報発信が早い点も特徴です。
最新の販売チャネルやブランド情報は、以下から確認できます(キャンペーン・新入荷の告知も集約)。
KBEARは2014年に中国・深センで設立された、コストパフォーマンスと意匠性を両立させる総合オーディオブランド。
イヤホン/ケーブル/アクセサリを横断して展開し、入手性とサポートも含めたエコシステムを志向する。
価格帯はエントリーから中・上位まで広く、チューニングはU〜V寄りに加えてニュートラル系・ウォーム系・ライブ志向など多様。
ドライバー方式はDD/BA/平面/ハイブリッドを採用し、扱いやすい駆動性と明快な音像を重視。
交換前提のモジュラー設計(0.78 mm 2-pin 等)や人間工学に沿った樹脂・金属・複合素材シェルで、日常〜趣味用途まで選びやすいラインアップを揃える。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | KBEAR |
| 製品名 / 型番 | Tourbillon-Pro / TB-Pro |
| ドライバー | 10 mm ダイナミック(PU+PEEK+DLC “Blue Diamond”/デュアルマグネット・デュアルチャンバー) |
| 感度 | 101 dB ±3 dB / 1 mW(1 kHz) |
| インピーダンス | 19 Ω ±2 Ω(1 kHz) |
| 周波数帯域 | 20–20,000 Hz |
| ピン規格 | 0.78 mm 2-pin |
| 付属ケーブル | 付属ケーブル: ・3.5 mm 版:0.06mm×49芯 銀メッキ銅線 ・Type-C Ver.1:0.06mm×49芯 銀メッキ銅線(DACチップ CX31993) ・Type-C Ver.2:0.08mm×36芯 単結晶銅線(DACチップ ES9280) |
| プラグ | 3.5 mm / USB-C(バリアント) |
| ケーブル長 | 約120 cm |
| カラー | Black / White |
注:表記はメーカー公称+提供アセットに基づく。販路により “Silver” 表記の記載がありました。本稿ではパッケージ表記の Black / White で統一します。
| 項目 | 実測/備考 |
|---|---|
| 左右重量(本体・イヤピ無) | 22.16 g |
| ケーブル重量(付属3.5mm) | 22.68 g |
| ピン規格 | 0.78 mm 2-pin |
| 付属イヤーピース | 黒S/M/L、クリアS/M/L(TRI Clarion〈角笛〉) |

本体左右重量:22.16 g(イヤピ無)

ケーブル重量:22.68 g(付属3.5mm)
取り回しは素直。フラット2-pinでケーブル選択の自由度が高く、ストレート型コネクタでも耳元で干渉しにくい。付属ケーブルは適度にしなやかでタッチノイズは軽め、耳掛け成形も自然。ノズルは中径で付属2系統(黒/TRI Clarion)が合わせやすく、付け替えで低域の沈みやアタックの出方を素直に調整できる。FiiO M21直結(3.5mm SE)でも音量は取りやすく、定位と分離は良好。ゲームではVCの声が手前に定位しやすく、キックが過剰に被らず、長時間でも集中を保ちやすい。同梱のイヤーピース「Clarion」に替えると3–5kの見通しが前へ、黒イヤピは6–8kの山を落ち着かせたい時に有効。
外観の質感やギア意匠の立体感は、文章よりも動画で見てもらうほうが伝わりやすいので、着弾時にXへ投稿した回転動画をそのまま埋め込んでおきます。金属シェルの反射やルビー風パーツのきらめきの出方を、さらっとチェックしてみてください。

外箱 正面(TB-Proロゴとギア意匠)

外箱 裏面:仕様一覧・規格表示

インナートレー:本体・ケース・付属品の配置

同梱物一式:イヤピ2種×3サイズ、ケース、ケーブル等

キャリーケース:ロゴ入りラウンド型

ケース収納例:本体・ケーブル・小物が収まる容量

ユーザーガイド:多言語表記

インラインマイク版の操作ガイド

本体フェイス:ギア意匠とルビー風アクセント

本体背面:光沢仕上げ・ベント配置

本体端子:0.78 mm 2-pin

ケーブル端子:赤=R / 青=L の識別リング

付属ケーブル:OFC銀メッキ撚り線

3.5mmプラグ:金メッキ・ロゴ刻印

クリーニングブラシ:ノズルメッシュのメンテ用

イヤピ(黒):傘は柔らかく軸はしっかり S/M/L

TRIの名作イヤピ「Clarion(角笛)」が同梱。装着性と見通しを底上げする“嬉しい付属”。開口広め S/M/L
主機:FiiO M21
接続:3.5mm SE(付属ケーブル使用)
音源:ストリーミング 48kHz/16bit 固定(EQ・正規化OFF)/ローカルFLAC
イヤピ:付属2系統(黒S/M/L+TRI Clarion〈角笛〉S/M/L)のみで評価
所感メモ:付属OFC銀メッキは取り回し・タッチノイズ・耳掛け成形のバランスが良く、3.5mm直結でも情報量と定位がしっかり出る“そのまま使える”品質。

💡 弾力のある豊かな低域を土台にボーカルへ艶を乗せ、澄んだ高域がすっと伸びるタイプ。デュアルチャンバーと金属シェルで帯域の混濁と余計な余韻を抑え込む。


低域主導のしなやかV(V〜緩U)。FR的には100–200Hzの緩やかな棚で推進力を作り、200–500Hzを軽く整理してにごりを抑える。1–2kは浅いディップで前後感を演出、3k近傍のプレゼンスは控えめで刺さらない。6–8kにかけてなだらかな山があり、金物のエッジや倍音の“きらめき”を付加。10k以降は量を誇張せず、空気感は薄化粧。結果として、音量を上げても白くならず、像が手前で結びやすい“見通しの良さ”に繋がる。試聴範囲では、デュアルチャンバーの整流と金属筐体の抑制が低域の弾力と立ち上がりの両立に寄与している印象。
量感は中〜やや多めだが、弾力のある豊かな低域が土台をしっかり支えるタイプ。ミッドベース(100–200Hz)に厚みの軸があり、キックのアタックがテンポを前へ押し出す一方で、200–500Hzは緩やかに整理されていてボーカルの下半身を曇らせない。サブベースは床を軽く押し下げるような沈みで、減衰は引き際良く短めに揃う。四つ打ちの等間隔、ブラスのスタッカート、メタルの連打いずれも“団子化”しにくく、電子系ではキックとサブの位相が崩れにくい。デュアルマグネットの駆動力とデュアルチャンバーの整流が効いている印象で、音量を上げても輪郭が残る“押して止める低域”。
相性:ビートがグリッドで走る曲、ベースの運指が速い曲、8分刻みのギターリフ。
曲例:MAN WITH A MISSION「Take Me Under」 — キックとフロアタムの分離と戻り速度。
“量はあるが止められる”低域。チャンバーの整流でベースとキックの重なりが濁りにくく、テンポの推進力を保ったまま輪郭が崩れない。
ボーカルは半歩前。子音が素早く立ち、母音が面で支えるため、言葉の輪郭とニュアンスがつかみやすい。1–2k帯がうっすら引かれることで男性Voの胸声が膨らみにくく、3k付近のプレゼンスは控えめで女性Voも近づきすぎない。アコギのアタックとコードの面情報が分離し、ピアノはハンマーの当たりから響きの尾まで階段状に見通せる。コーラスが重なっても主旋律が沈まず、合いの手やハモりは層として整理。低域の押しが中域へかぶりにくく、音量を上げても中心の像が崩れにくい。金属筐体の制動が効いている印象で、中域の輪郭が明瞭になり、芯の位置が常に一定に感じる。
曲例:L’Arc〜en〜Ciel「READY STEADY GO」— 高速展開で語尾が流れないか
粒立ちは均一で、伸びは上品。6–8k付近にきらめきの山があり、アタックの輪郭が程よく立つ。金属筐体の抑制により残響の収束が早い聴感で、シンバルやハイハットの切り返しがクリーンに着地。ハイ上がりで白くなるタイプではなく、長時間の作業BGMやゲームでも刺激が蓄積しにくい。ストリングスは倍音の柱が揃い、ベール感を抑えつつギラつきすぎない。10k超のエア帯は量を誇張せず、ヌケは確保しつつ白くならない。
曲例:BABYMETAL「ギミチョコ!!」— 高速ハイハットの粒感が団子化しないか
伸びは滑らかで、強調に頼らず抜けを確保。亜鉛合金シェルの抑制が効いて残響の切り返しが綺麗に着地するため、長時間でも聴き疲れしにくい。
横は自然に開き、1–2kの軽いディップ由来の前後感で手前に像が結びやすい。センター像の据わりが良く、スネアとボーカルの重心関係が明確。パン移動は直線的で左右端まで段差が少なく、広がりを誇張せず配置が掴みやすい。リバーブの初期反射と長いテールが重なる場面でも層が崩れにくく、残響の収束の早さが輪郭を助ける。ベント配置とチャンバー設計の相乗で前後のレイヤーが整理され、センターが流れにくい聴感。
曲例:女王蜂「火炎」— 厚い歪みとタム連打の渦中でも歌の座標がブレないか
“整理型の強調”ではなく、“過渡応答で片付ける”方向性。1DDながら位相と減衰の管理が丁寧で、微細音は自然に浮かび上がる。多音数でも視点が迷いにくいのは、残響の収束が早いことで音像の尾が規則正しく後ろへ退避するから。必要な線だけがスッと立ち、押し込みで圧すより立ち上がりでテンポを前に進ませる鳴らし方。マイクロダイナミクスの反応は機敏で、大小の抑揚が階段状に見える。
曲例:椎名林檎「丸の内サディスティック」— ベースのニュアンス差と囁き声量の細変化
分離感は“スパッと切るBA的表現”ではなく、“つながりを保ったまま整える”方向性。過渡応答と反響の制御で見通しを確保しており、密度が上がっても像が白くならない。
メーカー説明では、CX31993 版は明瞭度やダイナミックレンジの向上、ES9280 版は PCM768kHz/32bit と DSD512 に対応する DAC を搭載したモデルとされています。接続端子や搭載チップの違いで用途や好みに合わせて選べるラインアップになっており、本稿では 3.5 mm 版の実機を中心にレビューしています。
Tourbillon-Pro は、10mmDD × デュアルマグネット × デュアルチャンバーで、弾力のある豊かな低域を土台にボーカルへ艶を乗せ、澄んだ高域をすっと伸ばすタイプの1本。中低域の押し出しは力強いが、デュアルチャンバーが背圧とエアの戻りを整え、亜鉛合金シェルが不要な余韻を素早く抑え込むことで、帯域のつながりと見通しの良さを両立している印象だ。
減衰管理の正確さは日常利用で効いてくる。密度の高い編成でも見通しは崩れず、ゲームや長時間の作業BGMでも刺激が蓄積しにくい。外観はギア意匠のメタルシェルで統一感が高く、USB-Cバリアントを選べば端末直結の運用も容易だ。
結論:力強くも整った低域、秩序立った中高域、広がりを誇張しない自然な音場。Tourbillon-Proは、チャンバー設計と金属筐体の制動が活きると感じられる一本で、音楽が気持ちよく前へ進む快いリスニング体験を提供する。
低域は弾力と量感を両立しつつ、チャンバー設計で混濁を抑えた“押して止める”鳴り方。高域は綺麗に伸びるが刺激は控えめで、亜鉛合金シェルが不要な反響を素早く収める。BA機のように輪郭を過度に分離して見せるタイプではないものの、帯域のつながりと反響の制御が巧く、結果として見通しが良い。
| 販売先 | 案内 | リンク | 備考 |
|---|---|---|---|
| Amazon(H HIFIHEAR ストア) | 3.5 mm(ブラック/マイクなし) | Amazon商品ページ | 参考価格:14,999円(税込・確認時点)。3.5 mm(マイクなし)バリアント。カラーは商品ページで要確認。 |
| Amazon(H HIFIHEAR ストア) | 3.5 mm(マイク付き) | Amazon商品ページ(マイク付き) | 参考価格:15,599円(税込・確認時点)。3.5 mm(マイク付き)バリアント。カラーは商品ページで要確認。 |
| Amazon(H HIFIHEAR ストア) | Type-C(マイク付き) | Amazon商品ページ(Type-Cマイク付き) | 参考価格:17,499円(税込・確認時点)。USB-C接続のマイク付きバリアント。対応端末・仕様は商品ページで要確認。 |
価格・在庫は変動します。購入前に販売ページの最新情報をご確認ください。